「・・・じゃあね、仁」

 

「・・・ん」

 

 

 

 

 

 

12.君が居ない部屋

 

 

 

 

 

は少し重たそうに鞄を持ち上げた。

 

「また、みんなで集まったとき遊ぼ?」

「・・・おう」

 

は笑って、俺の鼻をぷに、と押した。

 

 

「あたしが出て行くの、寂しい?(笑)」

「・・・別に?また会えんじゃん」

 

 

 

また、会える。

 

 

 

「そこは一応寂しいって言ってよ(笑)半年ぐらい一緒に暮らしてたんだし」

 

 

 

・・・なんではそんなに笑ってられんの?

 

 

 

「あたしがいなくても、ちゃんと生活できる?」

「・・・できるっての」

 

 

 

俺は、ちゃんと笑えてる?

 

 

 

くすくす笑ってたが、いきなり俺をまっすぐに見つめた。

 

 

「楽しかったよ」

 

 

そう言って、微笑んだ

 

 

「今度はちゃんと恋人つくろうね、お互い」

 

 

 

・・・そんな綺麗な笑顔できるんだな。

心残りもなしに、この部屋を後にできるんだな・・・

 

 

 

「ばいばい」

 

 

 

俺の目の前で、ゆっくりとドアが閉まった。

 

 

 

 

・・・」

 

がいないこの部屋は、こんなにも広くて、こんなにも寂しい。

 

 

 

 

そんなこと、ずっと前から知ってたんだ。

 

 

 

 

いつの間にか、隣にがいるのが当たり前になってて。

 

けど、本気になったなんて、言えなかった。

 

”遊び”だから成立してた関係だから。

 

 

 

 

 

なあ・・・

 

もし、俺が勇気を出してたら、何かは変わってた?

 

もし・・・

 

もしもう一度、出会った頃に戻れたとしたら、はまた俺の隣にいてくれる?

 

 

 

 

 

もう遅い。

何もかも。

 

が居ない部屋に、俺は一人でへたりこんだ。

 

 

 

・・・」

 

 

呟きは、静かな部屋に吸い込まれていった。

 

 

 

 

 

 

≪あとがき≫

久々の更新がこんなんですみません。

KAT-TUNで書くと、切なーくなってしまいます。

切なーい、と思えた奇特な方、是非感想ください(意味わからん)